2025.12.04

不動産の「相場」と「本当に売れる価格」はなぜ違うのか?

みなさんこんにちは。鹿児島市で不動産買取を専門に行っている株式会社アートホーム、買取担当の松山です。 土地や家を売ろうと考えたとき、多くの方が一番気にされるのが「相場」です。 「隣の土地が坪30万円で売れたって聞いたから、 うちも坪30万円くらいで売れますよね?」 実は、このようなご相談は本当によくあります。 ただし、結論からいうと、 隣が坪30万円で売れていても、 こちらが同じ坪30万円で売れるとは限りません。 今日は、その理由をできるだけ分かりやすくお話しします。

「相場」と「売れる価格」はそもそも別もの

まず、不動産の「相場」とは何かというと、主に次のような情報をもとにした数字です。
・過去にそのエリアで実際に売買された価格(成約価格)
・近くで現在売り出されている物件の価格(売出価格)
これらを基にした、「このくらいなら売れそうだ」という “目安” の数字が「相場」です。

一方で、実際に売却するときに本当に大事なのは、
「今の市場で、実際にお金を払って買ってくれる人がいる価格」
つまり “本当に売れる価格” です。

「相場」はあくまで参考値であり、
「今この価格で、実際に買いたい人が十分にいるかどうか」までは教えてくれません。

隣と同じエリアでも、条件が違えば価格も変わる

「すぐ隣だから同じ値段でしょ?」というお気持ちは、とてもよく分かります。
ただ、土地は本当に一つ一つ条件が違います。

例えば、こんなポイントがあります。

・分譲地かどうか・造成の状態
きれいに造成された分譲地かどうかで、需要は大きく変わります。

整形地で、道路もきれいに整備されている分譲地
→ 人気が出やすく、価格も安定しやすいです。

・前面道路の幅・形状
車の出入りがしづらい
道が極端に細い
一方通行で不便

こうした条件があると、どうしても敬遠されやすくなります。

・土地の形・高低差
三角地
旗竿地
段差の大きい土地、がけ地 など

家の間取りや駐車スペースの取り方に工夫が必要になるため、
同じエリア・同じ広さでも評価が下がることがあります。

このような条件が一つ違うだけでも、
隣同士の土地でも評価・価格は大きく変わることが珍しくありません。

「坪単価」だけでなく「総額」がネックになることも

よく「この辺りは坪30万円ぐらいが相場です」といった話を耳にされると思います。
ただ、実際の売却で効いてくるのは “坪単価” だけではありません。

・同じ坪単価でも総額が違う
例えば、坪単価30万円とすると、
50坪の土地 → 1,500万円
100坪の土地 → 3,000万円
数字だけ見ると単純な計算ですが、
総額が大きくなるほど「買える人」の数は一気に減っていきます。

相場通りの坪単価で価格設定をしても、
・住宅ローンの上限
・建物建築費も含めた「家づくり全体の総予算」

を考えたときに、購入者の予算から外れてしまうことが実際によくあります。

その結果として、
「相場通りの坪単価で出しているのに、なかなか売れない」
「相場より少し安くしても、まだ反応が鈍い」
という状況が起こるのです。

「相場より安いのに売れない」よくあるパターン

ここでよくいただくのが、
「相場より少し安く出しているのに、
どうして問い合わせが来ないんでしょうか?」
というご質問です。

理由はシンプルで、
・土地の面積が大きくて総額が高い
・家を建てる人の予算から外れている

といったケースでは、
相場より安くても “そもそも買える人が少ない” からです。

「値段を少し下げれば、買い手が増えるだろう」と思われがちですが、
実務の感覚としては、
“買える人の数” が一定ラインを超えないと、反応がほとんど出てこない
ということが多いです。

つまり、単に「相場より安いかどうか」だけではなく、
「購入者の現実的な予算におさまっているか」が重要なのです。

なぜ、街なかには分譲地が多いのか?

鹿児島市内の街なかを車で走っていると、
4区画くらいにきれいに区切られた分譲地
すでに何棟か家が建っている区画
をよく見かけると思います。

これにははっきりした理由があって、
「買いやすいサイズ・総額に、業者が分けて販売している」
からです。

さらに、
宅建業免許のない一般の個人が、
土地を区画割りして、複数の人に分譲して売っていく
というのは、法律面・手続き面から見ると、基本的にはできません。

一定以上の規模になると、
都市計画法に基づく「開発許可」の問題
宅地建物取引業法上の「宅建業免許」の問題
なども絡んできます。

そのため実務上は、
不動産業者がまとめて土地を購入し、
道路や区画を整えて、分譲地として販売する
という形が一般的です。

ここに、私たちのような 「買取を行う業者」 の役割があります。

買取価格が「相場より安く見える」本当の理由

ここまで読まれて、
「じゃあ、買取だとさらに安くなってしまうのでは?」
と感じられた方もいらっしゃるかもしれません。

たしかに、買取価格は通常の“売出し価格”より低くなることが多いです。
ただし、それにはきちんとした理由があります。

不動産業者は、
「この価格なら、将来エンドユーザー(最終の買主)に売れる」
という前提で購入します。

造成費・解体費・測量費などの 諸費用やリスクも負担します。
さらに、買い手がつかなかったときの在庫リスク も業者側が抱えます。

そのため、
仲介で「時間をかけてチャレンジ価格で売る」ときの前提とは、そもそも違う
のです。

言い方を変えると、
時間をかけてでも、なるべく高く売りたい
多少安くてもいいから、早く・確実に現金化したい

どちらを優先するかによって、
「仲介で売るか」「買取にするか」が変わってくる
というイメージです。

まとめ:大事なのは「机上の相場」ではなく「現実に売れる価格」

今日のポイントを整理すると、次のようになります。

隣が坪30万円で売れていても、条件が違えば同じ価格になるとは限らない
坪単価だけでなく、総額が大きいと買える人が少なくなる
相場より少し安くしても、「買える人」が増えなければ売れない
街なかに分譲地が多いのは、業者が「買いやすいサイズ・価格」に分けているから

買取価格は 「今すぐ買う価格」 であり、
仲介の「売出し価格」とは性質が違う

不動産の価格は、
机上の計算だけで決まるものではなく、
実際の市場と、そこにいる“買主の存在”によって決まる
ということを、ぜひ覚えておいていただければと思います。

鹿児島市内の土地・不動産についてご相談ください

「うちの土地の場合はどうなんだろう?」
「相場と、実際に売れる価格の両方を知りたい」
そんなときは、どうぞお気軽にご相談ください。

仲介で売る場合の目安価格
買取ならこのくらい、という価格
両方を正直にお伝えしたうえで、
お客様にとって一番良い方法を一緒に考えさせていただきます。

鹿児島市内での不動産の売却や買取について、
「ちょっと聞いてみたい」程度でも大歓迎です。

株式会社アートホーム 買取スタッフ 松山

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